「田中家資料」が区指定文化財に

文化遺産を守り後世へ引き継ぐ

  練馬区教育委員会は、平成29年2月21日「田中家資料」を区指定文化財に指定した。区では、かけがえのない文化遺産を守り後世に引き継いでいくために、1986(昭和61)年3月に「練馬区文化財保護条例」を制定し、文化財の指定・登録を行っている。指定・登録候補の文化財は、区が事前調査を行い、練馬区文化財保護審議会の答申に基づき、所有者の同意を得て指定・登録。なかでも特に価値が高いものが、指定文化財となるが、今回の指定により、区の登録文化財は209件、そのうち指定文化財は46件。「田中家資料」の一部は、石神井公園ふるさと文化館(石神井町5ー12ー16)で3月25日から5月19日までの期間、特別展示を行う。

 【指定文化財】

 有形文化財 田中家資料(個人所有 北町5丁目) 文化・文政期(1804〜1830)頃から昭和初期まで、下練馬村(後に練馬町、板橋区練馬北町)で種子屋を営んでいた田中家に伝わる資料。 下練馬村は東京府でも種子屋が多い地域だった。田中家は、「種宇」という屋号で農産物の種の販売を始め、1909(明治42)年からは「東京府練馬農園」として営業。文書類、看板、種袋、写真、営業案内の紙型、店の図面など、1896(明治29)年から昭和初期までの資料381点が現存している。

登録文化財収蔵品企画展 「しょうゆ・みそ・さけ」開催

石神井公園ふるさと文化館で、収蔵品企画展「しょうゆ・みそ・さけ」を3月26日まで開催中。 練馬区には、かつて、醤油を製造する醸造所があり、そこで醤油を製造する際に使われた道具は、現在、区の登録文化財になっている。 本展では、醤油・味噌の製造道具のほか、徳利や盃などの酒にかかわる道具を展示し、醸造についても紹介。 会期中は、現在も味噌やワインを醸造している区内の各醸造所などについても紹介をする。

▽区登録文化財の醤油・味噌製造道具(初公開) 練馬区域で醤油・味噌醸造を行っていた醸造所のひとつに、1907(明治40)年頃から1940(昭和15)年頃まで現在の東大泉で開業していた「加藤合名会社」がある。ここで使用されていた醤油・味噌製造道具および営業に関わる資料(看板、商標印など)は、区の登録文化財になっており、一斉に公開するのは今回が始めて。

▽戦時中のワイン製造の事例 ワインから抽出される酒石酸をもとにつくられる「ロッシェル塩」が、戦時中、潜水艦の探査などに用いられ、葡萄酒造りが奨励された。練馬区栄町にあった金塚農園は、昭和の初め頃から生葡萄酒造りをしており、当時使用された看板や貯蔵用のかめを展示。